かべやです。
目次
うちの選手がとんでもないことになりました。
こちらをご覧ください。
腕の骨がポッキリと折れているのがお分りいただけるでしょうか?
螺旋状に折れているので、螺旋(らせん)骨折という折れ方なのですが、
これはいわゆる、投球骨折というやつです。
しかも、骨折だけではなく受傷時は肩が脱臼してました。
なんて恐ろしいんだ…。
今日はこの恐ろしい事件についてお話しします。
事件は突然起こる。
その日、僕は球場近くのスタバで嫁と美人マネージャーと3人でコーヒーを飲んでいました。(なんて幸せな朝なんだ…)
午前中は試合→午後から練習の予定だったので、「試合を少しだけ観戦してから練習に行こう」ということにしていました。
「そろそろ試合も終盤かなー、見に行こうか」と3人でグラウンドに向かいました。
最終戦ということで、うちのオールブラックス(3チームあるうちの1つ)のピッチャー希望者をなるべく全員登板させようということだったようです。
到着すると、すでに何人か投げた後のようで、サザワ君が登板中でした。
何だかストライクが入らない様子で、しきりに監督の方をチラ見しています。
まだ登板したばかりだったようで、監督は「せめてこの回は投げてもらおう」と言っていました。
大量リードだし、頑張れー、と思っていた、、、
その時。
事件は起こりました。
マウンドを見ると、サザワが転がっています。
転んだのかな?と思いましたが、何だか様子がおかしい。
すると、「ちょっと、きて!」と守っていたチームメイトに呼ばれました。
(僕は柔道整復師で、整骨院を経営しています。)
駆け寄って行くと、サザワが「痛い、痛い」ともがき苦しんでいます。
「どうした!?」と聞くと、
「外れたー!」と。
肩を触ってみると、確かに脱臼しています!
緊張感が走ります。
病院勤務時代に脱臼はみたことがありましたが、まさか仕事以外でこんな修羅場に遭遇するとは。
脱臼なら、骨折に比べてイージーなのでそのままマウンド上で整復を行なうことに。
ほどなくしてポコっとした感触があり、「はまった!」と本人が言ったのですが、ここからが問題でした。
痛みが全然引いてないのです。
サザワが、依然としてもがき苦しんでいます。
脱臼は、関節がはまれば激しい痛みはとりあえず落ち着きます。(痛いけどね)
それが、痛がり方が全く変わっていない。
肩を触ってみると、確かに脱臼は整復されている。
え、何で?
僕はテンパりました。
(こういう時は、くれぐれも冷静にならないといけません)
テンパりまくりながら考えていると、
「そういえば、整復時にズズズッと妙な感触があったな…」
と思い返しました。
え、もしかしてこれ、骨折れてる?
そうなるとやばい。
一刻も早く救急車呼んで、レントゲン&整復&固定が必要です。
脱臼なら、何とか自力で病院へ連れていけるかもしれませんが、骨折となると、これはやばい。
とりあえず救急車です。
奥さんに救急車を呼んでもらい、ベンチで待機。
ちなみに、試合の方はピッチャー交代して続行してました。(笑)
救急車が来るまでの少しの間、相手ベンチから一人の方がいらして、「接骨院を経営してる者です。ちょっとみてもいいですか」とみてくれました。
こうなると何ができるってわけではないのですが、臨床経験も僕より豊富そうな方だったので、心強かったです。
球場に2人も医療従事者がいるなんてことあるんですね!
救急車に乗って、救急病院へ
ほどなくして、救急車が到着しました。
受傷してから15分も経っていなかったと思います。
病院も数分で決まり、病院についたのは5分後でした。
街中でよかった。。。
処置が終わり、会計が済むまで2時間くらいかかったでしょうか。
心配で仕方なくて、気が気じゃなかったです。
車椅子に乗り、簡易的な固定をした状態で現れたS君はまだかなり辛そうでした。
そりゃそうです。
こんなんなってたんですから。
骨の位置を合わせて、固定したくらいで急に痛く無くなるわけはありません。
内出血もかなりあるでしょう。明日以降はかなり腫れると思われます。
車椅子で車まで運ぶ間、少しの動作や、車椅子が段差を乗り越えるだけでとっても痛そうでした。
それにしても、後から車で駆けつけてくれた奥さんとマネージャーには頭が上がりません。
お金問題
S君は九州の出身で、こちらには大学に通うために一人暮らししています。
家賃のみ仕送りがあるようで、生活費はバイトで稼いでいるとのこと。
「毎月一つ、買いたいものを買う」を目標に、大学とバイトを頑張っているようです。
要するに、お金がない。
そんな彼に突きつけられた、救急の治療費はこちら。
11,700円!!
かわいそう!!!
超かわいそう!!!
無慈悲!!!
きわめつけは、
「給料日まで、お金が4,000円しかない…」と聞いてさらに泣けてきました。
クラウドファンディングや!
「あ、みんなに助けてもらえばいいじゃん」
ふと思いつき、生まれて初めてクラウドファンディングをすることにしました。
うちは、3チームで総勢60人くらいいるので、これだけの人数がいるなら、みんなから少しずつ支援してもらえば結構な金額になるんじゃないかと考えたのです。
クラウドファンディングといっても、友達同士とか小さな範囲で行うpolcaというサービスがあるので、今回はそちらを利用することに。
それとその日、いつも献身的にチームに尽くしてくれるマネージャーのさきちゃんが駐禁を食らっていたので、ついでにいつもの恩返しをするべく、合わせて企画してみました。
1週間とちょっと経ちましたが、現状はこちらです。
すごい!
みんなもお金が余っているわけではないはずですが、これだけの寄付があったことに感動です。
誤解のないようにいっておきますが、強制ではありません。
アナウンスをしただけです。
「2人が困ってるから、もしよかったらみんなで助けませんか?」みたいなノリです。
「みんな!1人500円以上支援しろよー!」みたいな、まるで職場の先輩に「〇〇が今度結婚するから、プレゼント買うのに1人3000円出せよ」って言われた時みたいな気持ち悪い同調圧力はかけていません。
「お金がない人はくれぐれも無理しないでね」と注釈してあります。
そういえば、オールブラックスは学生もいたりして若いチームなので、クレジットカードを持っていなくて支援ができない人もいるかもしれないなーと思いつつ、支援してくれたメンバーには感謝です。
もし、これを読んでいる人でかわいそうな2人を支援してくださる方がいらっしゃれば、こちらからお願いします。(500円から支援可能です!)
お礼の手紙かビデオメッセージが届くと思われます。
サザワへの支援はこちら↓
https://polca.jp/projects/sPJnBM65H4l
さきちゃんへの支援はこちら↓
https://polca.jp/projects/UWVCvBZeBCa
※現在は受付終了しています
クラウドファンディングにはまだまだ可能性があるような気がしていて、今回は自分の練習の意味もあったのでまずはチーム内でやってみました。
こうやって、ブログやSNSで支援を募るのもアリだと思います。
必ず心がけていきたいのは、「自分以外の誰かの役に立つために企画する」ということです。
私情を挟むと、支援を募る行為が一気にみすぼらしくなるような気がしています。
物乞いにはなりたくないですが、救世主にはなりたいです。
あ、正しくは支援してくれる人が救世主か。(笑)
ところで、投球骨折とは
今回の骨折について少し補足。
上腕骨骨幹部とは?
上腕骨とは肩関節と肘関節の間をつなぐ骨で、骨幹部とはその中央部にあたります。
どのようにして折れるのか?
上腕骨骨幹部骨折は多くは交通事故などの大きな力がかかると生じます。 また投球動作や腕相撲のように、上腕骨に大きな捻じる力が瞬間的に加わることでも発生します。 比較的若者の発生が多く、腕相撲で負ける際に発生することも多いので,負けそうな時は気を付けましょう。
引用元:https://www.jsfr.jp/ippan/condition/ip28.html
今回は、これに脱臼が合併してるというケースでしたね。
手投げだったり、腕にばかり負担のかかる無理な投球フォームをしていると起こります。
サザワの場合は、テイクバックは大きいけど、リリースポイントが近く、バッティングでいえばアウトサイドインみたいな、腕力で投げてるような投球フォームだったような気がしています。
草野球プレーヤーにはおかしなフォームで投げている人が少なくありません。
しっかりとした指導者がいない草野球の環境である以上、あなたのチームでも起こりうる事態です。
サザワは骨折する前は「そういえば、ちょっと肩が痛いかなー」くらいで、特に前触れは感じなかったといっていました。
たったの1球で折れるんです。
経験の浅い選手にとっては恐ろしいスポーツだという認識もしておかないといけないかもしれませんね。
スポーツ保険に入らなきゃね
こうなると、スポーツ保険について考えさせられます。
メンバーのほとんどは加入していたのですが、サザワ君はたまたま入ってなかったようです。(お金がなかったのかな…)
連盟で入ってた保険だったので、「連盟での活動以外でも怪我の可能性あるし、保険を見直してみよう!」
ということで、メンバーが早速調べてくれました。
どうやら、色々調べたけどここがいいようです。
もちろん怪我の補償もありますし、車にファールボールが当たったりとかは草野球ではよくあることなのでこの辺りの補償もあるというのが心強いですね。(この前ランボルギーニで草野球来てる人がいた…)
金額的にも年で1,800円ですから、これがベストでしょう。
ただ、4月〜3月というサイクルで受け付けているようで、例えば4月1日に申し込んでも、3月末に申し込んでも同じ金額になってしまいます。
1日でも1,800円、1年でも1,800円。(笑)
何が起きるかわからないので、保険は入っておきましょうね!
今回の記事がもし何かの参考になったら、うちのメンバーにご慈悲をお願いします(笑)
(募集期限は1月上旬くらいまでだったかな?)
サザワへの支援はこちら↓
https://polca.jp/projects/sPJnBM65H4l
さきちゃんへの支援はこちら↓
https://polca.jp/projects/UWVCvBZeBCa
それでは。